家は長く住んでいればあちこちが傷んでしまうことは避けられないし、快適に暮らすためにはある程度定期的にメンテナンスにお金をかけることは必要です。外壁の塗り替えや壁紙や床などの内装部分の改修など、生活していく中で自然に劣化してしまう部分はある程度定期的に修繕をしていくことが求められます。でも、家を部分的に改修することはたしかに必要だとしても、家全体を改修するような大規模なリフォームをするとなれば、多くの人がいっそのこと建て替えてしてしまうほうがいいのかと迷ってしまうものです。リフォームするか建て替えるかで迷ったときには、まずはそれぞれのメリットとデメリットを考えてみることにします。まず家全体を大規模なリフォームすることは、愛着のある大切な我が家を古くなったからと壊してしまわずに残せることが最大の魅力です。どの程度の工事内容かによっても異なりますが、新しく注文住宅を建てる場合と比較すると工事費用が安く済むこともリフォームすることのメリットです。新築するよりも工事期間も一般的には短くて済むし、全体にリフォームする場合でも工事方法によってはその家に住みながら工事を進めるというやりかたも可能です。
一方リフォームするといっても自由に一から作り上げる新築の注文住宅とは異なり、間取りなども既存の躯体の条件によって制限がかかってしまうことが考えられるのがリフォームのデメリットのひとつです。新築する場合と比べると、家の間取りなどに対する自由度が低くなる可能性は高いので、一から自分たちの思い通りに作りたいときにはやはり建て替えるほうが向いていると言えます。
家のあらゆる部分まで自由に設計することができるのが注文住宅を建てることの魅力ですが、現在住んでいる家を取り壊して建て替えるとなれば、工事費用が高額になるだけでなく、家を取り壊すための費用や引っ越しや仮住まいのための費用など、直接的な工事費用以外の面でも費用負担が大きくなることが考えられます。それでも、宅地を最大限に生かし、耐震化なども確実にできるなど、新築ならではのメリットはたしかに大きいものです。
リフォームするにも建て替えるにも、それぞれにメリットもデメリットもあります。大切なことは家に対してこの先どんなことを求めていくかにあります。そしてたとえ思いいれのある大切な我が家を残したいと考えても、例えば家の土台部分に問題がある場合などはリフォームしたくてもできないケースもあります。リフォームするか建て替えるか迷ったら、まずは事前に家の状態がどうなっているのかを診断することが必要です。